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健康診断で尿蛋白が出た際の病気

健康診断で尿蛋白が出た際に
考えられる病気の例を紹介します。

 

腎前性蛋白尿
腎臓自体には異常がなく、
感染症や悪性腫瘍などにより、
血液中に小さな蛋白の増加がおこり、
その結果尿細管での蛋白の再吸収が追いつかなくなる病態で起こります。

 

腎性蛋白尿
糸球体性蛋白尿
よく糸球体は「ざる」に例えられます。
ざるの上からジャリの含んだ泥水を流すとどうなるでしょう?
ジャリは、ざるの網の目を通過できずにざるに溜まります。
でも、ざるに穴が開いていたら?容易にジャリはざるを通過してしまうでしょう。
これと同じなのです。

 

アルブミンのような大きな蛋白は糸球体を通常通過することができません。
しかし、糸球体に障害が起こると、アルブミンのような大きな蛋白が糸球体を通過してしまうために、尿に蛋白がでてしまいます。
もっとも一般的に尿蛋白が陽性になる原因がこの糸球体性蛋白尿で、糸球体腎炎や糖尿病性糸球体腎症などの病気があげられます。

 

尿細管性蛋白尿
尿細管は通常、糸球体ではろ過できないような小さな蛋白を体内へ再吸収しています。
ですので、尿細管が障害されると、小さな蛋白が再吸収できなくなるので、尿へ蛋白がでてしまいます。
カドミウム中毒やビタミンD中毒などで起こることがあります。

 

腎後性蛋白尿
腎臓よりあとの臓器等に障害が起こると尿に蛋白がでてしまいます。
前立腺炎や膀胱炎など。

 

そのほか、
尿蛋白陽性を示す主な疾患
として以下のようなものもあります。

 

腎前性:白血病、多発性骨髄腫、溶血性貧血、感染症など
腎性:糸球体腎炎、糖尿病性腎症、ループス腎炎、アミロイド腎、膠原病など
腎後性:前立腺炎、膀胱炎、尿路結石、腫瘍など